4.ビーシーイー(BCE)の株価指標
- EPS(企業の成長性を図る指標)
- PER(株価から割安度を図る指標)
- BPS(企業の財務安定性を図る指標)
- PBR(純資産から割安度を図る指標)
- ROE(企業が自己資本に対してどれだけの当期純利益を上げているのかを表す指標)
- ROA(総資産に対してどれだけの当期純利益を上げているのかの指標)
パイセン
今から6つの株価指標について解説していきます!
4.1.EPSの推移
以下のデータから算出
EPS(一株あたり利益):Form40-Fより
こちらは2013年〜2023年過去10年間のカナダドル建てEPS推移グラフになります。
グラフを見ると2019年には3.37CA$あったEPSは2023年には2.28CA$まで減少しています。
何でEPSは減少したの?
EPSの減少は純利益が減少した為ですが、純利益が減少した原因は「新型コロナウイルス蔓延」や「金利上昇」などによるものです!
通信企業は莫大な設備投資の為、有利子負債は多い傾向にあり、有利子負債が多いと金利上昇は業績にマイナスの影響を与えます。
しかし、長期的に見て概ね横ばいであることを踏まえると2024年の通期EPSが3CA$を上回るか注視していきましょう。
4.2.PERの推移
こちらは2013年〜2023年過去10年間のPER推移グラフになります。
グラフを見ると過去10年間は概ね横ばいであり、2023年末時点では17.81倍と過去10年間で1番高い水準となっています。
PERは割安なの?
2023年末時点の17.81倍は過去平均の15.28倍を上回る水準である為、過去平均と比較すると割高であることが分かります!
10年の最大値 | 17.81倍 |
10年の最低値 | 12.84倍 |
10年の平均値 | 15.28倍 |
割高基準 | 15倍以上 |
割安基準 | 15倍以下 |
現在のPER(2024年3月時点)は21.37倍であることからPERからは割高感が伺えます。
4.3.BPSの推移
以下のデータから算出
純資産・発行株式総数:Form40-Fより
こちらは2013年〜2023年過去10年間のカナダドル建てBPS推移グラフになります。
グラフを見ると2021年からBPSが減少していることが分かります。
BPSは何で減少しているの?
BPSが減少している要因の一つは利益以上の配当を出している所にあります!
BPSが下がり続けると財務の安定性に欠けてくる為、引き続き注視していきましょう。
4.4.PBRの推移
以下のデータから算出
各年の株価:Yahoo Financeより
BPS(1株当たり純資産):Form40-Fより
こちらは2013年〜2023年過去10年間のPBR推移グラフになります。
グラフを見るとPBRは概ね横ばいで推移していることがわかります。
PBRは割安なの?
2023年末時点のPBR1.80は過去平均の1.97倍を下回っている為、過去平均と比較すると割安水準であることが分かります!
10年の最大値 | 2.33倍 |
10年の最低値 | 1.80倍 |
10年の平均値 | 1.97倍 |
割高基準 | 1.9倍以上 |
割安基準 | 1.9倍以下 |
4.5.ROEの推移
以下のデータから算出
純利益・純資産:Form40-Fより
こちらは2013年〜2023年過去10年間のROE推移グラフになります。
グラフを見ると2014年〜2016年には20%あったROEが現在は11.91%まで減少しています。
何でROEは減少しているの?
ROEが減少しているのは純利益が減少しているからであり、ROEが減少しているということは株主資本を効率よく活用できていないということになります!
参照:経済産業省より
こちらは「日本」「米国」「欧州」の2007年〜2018年の加重平均されたROE推移グラフになるのですが、BCEのROE11.91%は米国には及ばないものの、欧州の平均値並みであることが分かります。
今後はコロナ前のROE18.19%まで戻るのかという所に注視していきましょう。
4.6.ROAの推移
以下のデータから算出
純利益・総資産:Form40-Fより
こちらは2013年〜2023年過去10年間のROA推移グラフになります。
グラフを見るとROEと概ね同じ動きをしており、2023年末時点は2.94%と過去10年間で最低水準であることが分かります。
ROAは他の企業と比較して低い方なのかな?
米国のROAは低い年でも5%は下回っていないことからこちらも「欧州企業」並みのROAになっているということが分かります!
参照:経済産業省より
5.ビーシーイー(BCE)の企業業績
こちらはビーシーイー(BCE)過去10年の「営業収益」・「営業利益」・「純利益」の推移グラフになります。
グラフを見ると「営業収益」は微増、「営業利益」「純利益」は横ばいであることがわかります。
2020年〜から「営業利益」と「純利益」が減益だね・・・
先述しましたが、純利益が減少したのは「新型コロナウイルス蔓延」や「金利上昇」によるものです!
今後、利下げに転じた時に純利益が増加していくのか注視していきましょう。
6.ビーシーイー(BCE)の将来性
BCEの今後の株価・配当はどうなっていくのかな?
業績次第ですが、このままでは減配リスクは非常に高く、株価も低迷する可能性が高いです!
配当性向を見ると4年連続で100%を超えており、このまま続けば減配リスクは非常に高いです。
BCEは配当目的で投資している投資家が多く、減配すれば更なる株価下落につながります。
配当利回り8%は魅力的ですが、個人的には配当性向が100%を下回るまで様子見したい銘柄です!
この記事はあくまで一個人の見解である為、投資判断は最終的にご自身で行うようお願いします。
7.まとめ
今回はカナダの大手電気通信会社の持株会社「ビーシーイー(BCE)」について解説しました。
パイセン
以上、この記事がビーシーイー(BCE)に投資する際の参考になれば嬉しいです!
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